天気の子で出てくる「かなとこ雲」ですが現実に存在する雲です。
積乱雲の最終段階で「かなとこ雲」になります。
天気の子の象徴とも言えるかなとこ雲は
どんな発生条件があるのか?でき方や原理はどうなっているのか?
そうそう見ないものなんで気になりますよね。
この記事ではそんな「かなとこ雲」の疑問について紹介していきますね。
「かなとこ雲」の正体とはなに?
「#天気の子 に出てくる上部が平らな雲は実際にあるの?」という質問をいただきましたが,限界まで発達した積乱雲です.積乱雲の一生をご覧ください. pic.twitter.com/rOuAnXZ5Ag
— 荒木健太郎 (@arakencloud) July 21, 2019
「かなとこ雲」の正体は巨大に発達した積乱雲で
成長した積乱雲のうち、頂上部分が広がって平らになっているものを「かなとこ雲」と呼びます。
巨大であり「かなとこ」のような形をしているため「かなとこ雲」と名付けられました。
かなとこ とは
ハンマー台のような平たいも板金で出来たもの
「かなとこ雲」の原理やでき方は?
この積乱雲を「かなとこ雲」と呼ぶんですよね☁️☁️☁️ #天気の子 https://t.co/gVkNdWk7Lk pic.twitter.com/wkztS6uode
— 映画『天気の子』 (@tenkinoko_movie) July 23, 2019
かなとこ雲のでき方や原理は以下の通りです▼
積乱雲は発達するにつれ高く盛り上っていく。やがて雄大雲が、対流圏界面と呼ばれる面に達すると、雲はそれ以上上へと盛り上がることができず、横に広がってくる
引用:Wikipedia
「かなとこ雲」の発達についてもう少し分かりやすく説明すると
積乱雲の縦の発達にも限界があり、対流圏界面という成層圏との間にある空気の層みたいなものにぶつかると、その後の発達は対流圏の上にある成層圏には行けず、横に広がって成長していく
ということになります。
つまり一定の高さまで行くと上には行けず横になり広がっていく→その状況の雲を「かなとこ雲」と言うわけですね。
また、「かなとこ雲が立つときは暴風がくる」という言われもあり、一般的にかなとこ雲の下は雨風が強いと言われています。
なにしろ、かなとこ雲の正体は発達した巨大な積乱雲であることから、横に広がるかなとこ雲にまで成長した積乱雲はかなり強烈な雨雲であると言えます。
遠くからみている分にはキレイだなと感じますが、近くにいるなら被害に合う前に離れるのが無難となります。
積乱雲はなぜ成層圏にはいけないのか?
その原因は温度差にあります。
成層圏と対流圏では温度差が異なり、温度の高い成層圏には積乱雲は入り込めないのです。
冷たい空気は暖かい空気よりも相対的に重いので対流圏と成層圏の境目である圏界面よりも上に行くことが出来ません。このため積乱雲は成層圏に入れないのです。
なぜ成層圏は温度が高いのかについては、オゾン層が関係しています。
オゾン層は太陽光の紫外線を吸収して熱を帯びます。通常は上に行くほど大気の温度も下がりますがオゾン層のおかげでオゾン層より上には雲がないクリアな視界が開かれているわけですね。
「かなとこ雲」の現実の写真や動画は?
夕方の「かなとこ雲」をタイムラプス撮影してみました。 pic.twitter.com/KrHnUtvNSs
— みよし@ながやま (@3yosi) August 30, 2020
新海誠監督の作品は、空や雲、夕日などの美しい気象表現が印象的です。その中でも「かなとこ雲」について触れないわけにはいかないでしょう。
『天気の子』地上波初放送に先駆け、かなとこ雲はどのようにしてできるのか、またその下はどうなっているのか解説します。https://t.co/qZZCADAf8a pic.twitter.com/mfbTgGKz6O
— ウェザーニュースLiVE (@wni_live) January 3, 2021
まとめ
積乱雲の発展型である「かなとこ雲」について書いてきました。
わかったのは強烈な雨雲を含んでいる積乱雲ということ。一方でラピュタみたいという反応もあり納得できることもありますよね。
ラピュタのあの雲も、発達した積乱雲(入道雲)でしたからね。
もし見かけたらレアではありますが近づかすに遠くから見るだけにしておきましょう。